2011年8月28日日曜日

にしんそば松葉と笑福亭鶴二の会

27日(土),南座横のにしんそば松葉で,笑福亭鶴二の会があった。
地下の会場は盛況だった
まずは,笑福亭松五(しょうご)。松枝の弟子。
負けてばかりの「玉ふたつ」という名の相撲取りが,「大安売」と名前を変えるという話。
大安売」という噺のようだ。

次は,桂文鹿(ぶんろく)。文福の弟子。
淀川」という噺。
「淀川」という川魚屋の主人が鯉をさばこうとしていると,通りかかった坊さんが殺生はするなと鯉を二分で買い取り,川に放してやる。翌日も同様に,鰻を一両で買い取り川に放す。
味をしめた主人,次の日も坊さんが通りかかったので何かさばこうと思うが,シケで魚がない。そこで,女房をまな板に乗せ,さばく格好をすると,坊さんがこれを五両で買い取り,いつものように・・・
志ん生で聞いた「後生鰻」と似た噺だ。志ん生は最後を赤ん坊でやっていた。

鶴二は大ネタの「らくだ」。
9月17日の国立文楽劇場での噺家生活25周年記念の独演会にかけるネタだ(この独演会は,チケットぴあで発売即売切れで,残念ながらチケットを入手できなかった)。

「らくだ」を生で聞いたのは初めてだが,会場全体が「らくだ」の世界に引き込まれた。
らくだの兄貴分の弥猛(ヤタケタ)の熊五郎の前半部分の迫力は,相当のものだ。
死人(しびと)を踊らせる「かんかん踊り(かんかんのう)」,初めて体験した。
腰の低かった屑屋が酒乱に変わっていく過程も,見事だった。
火屋(火葬場)と冷やのサゲまで,たっぷり一時間を堪能した。

「らくだ」は師匠の六代目松鶴の十八番だったようで,鶴二が松鶴を襲名する日が来るかも知れないと思わせる一席だった。

終演後の,にしんそばと蛸ごはんも,らくだの余韻の中でいただいた。

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