2011年9月26日月曜日

さん喬ひとり舞台(高槻)

25日,高槻の旅館「亀屋」で開かれた柳家さん喬の会「さん喬ひとり舞台」に行ってきた。
旧西国街道に面する「亀屋」
座布団席と椅子席合計100席くらいの会場。
床の間に高い高座が作られていた。
4列目で,間近で見ることができた。

一席目。子どもが懲役ごっこで遊ぶという話が出てきたので「佐々木政談」かと思ったら,「初天神」だった。
父子の情愛をとてもうまく演じていた。飴,団子の次の凧上げの場面まで聞いたのは初めてだった。

二席目のマクラで,師匠小さんの思い出話をたくさんしてくれた。
柳亭燕路の真打ち昇進の口上に並ぶのを忘れて文楽からこっぴどく叱られた等々。
演目は何かと思っていたら,小さん十八番の「笠碁」。
十代目馬生のCDで聞いたことがあったが,さん喬の「笠碁」も,碁敵の隠居二人がかわいくてよかった。

中入り後の三席目。
いろいろな話をしながら,「こうやって何を演ろうかって考えているんです。」と言い,切り出したのは腕のいい左官の長兵衛の話。「文七元結」だ。
会場は,息を飲む感じで聞き入る。
娘が身を売って作った五十両を何でやってしまうのか,納得がいかない部分もある話だが,さん喬の話を聞いていると,その心情がわかる気がした。
今や落語協会の看板が演じた大ネタ,じっくりと聞かせてもらった。

マイクなしの狭い会場で,名人の落語を三席たっぷり聞くことができ,満足した。
2月には弟子の喬太郎の会があるとのことで,これも予約した。
亀屋さん,がんばっている。関西の落語ファンにとって,とてもありがたい。

開演前の客同士の会話で,さん喬さんの追っかけで横浜から来ている(実家が京都にある)という話が聞こえてきた。関東にいればいくらでも聞けるのだから,関西にまで荒らしに来なくていいのに,と思った。
亀屋の向かいは囲碁サロン
JR高槻駅近くのビルの地下の焼き鳥屋で一杯ひっかけて帰った。
ネタケース内の鳥の串が輝くような美しさ
味も極上に感じた
また来るぞ,と思った

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3 件のコメント:

  1. 高槻芥川懐かしいところです 商店街の奥の奥、昭和44年から2年半住んでいましたから 今は粋なことやってますね 素晴らしいの一言 うれしい場所を提供してくれています さん喬師匠はテレビでしか見たことないけれどなかなかの噺家ですね

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  2. 高槻にも縁をお持ちだったのですね。
    神出鬼没という印象です。

    こういう機会がなければ,高槻を歩くこともなかったと思います。城跡などもブラブラしました。
    亀屋のそばに,芥川一里塚もありました。
    芥川の橋の方まで行ったら,通りがかりのおじさんが,この前の台風のときは決壊寸前だったと言っていました。

    今まで行ったことのなかった土地に行けるのも,落語の効用だと思います。

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