CDで聞くだけで、オンタイムではもちろん、映像もNHKか何かで一度見ただけだが、金馬(三代目)もいい。
定番の「居酒屋」。
「汁(つゆ)、柱、タラ、コブ、鮟鱇のようなもの,ブリにお芋に酢ダコでございま~す」。
酒を「御酒(ごしゅ)」と言ったことも、初めて知った。
「兜正宗?頭にきそうな酒だなぁ~」、実際、悪酔いしている。
客と小僧の声の使い分けが見事だ。
御酒のおかわりを重ねるうち、呂律が怪しくなっていく様も見事だ。
本題の前の、労働者が枡酒をひっかける場面も、酒好きにはたまらない。
「二十四孝」は、力作である。
最初のうちは、駄洒落が鼻につく感じがしたが、聞き返すうちに馴染んだ。
導入部の「親子は一世、夫婦は二世、主従三世と申します。してみると、三角関係はヨセ・・・」という件(くだり)も、単純だが耳に馴染む。
「中共を昔は唐(もろこし)と言った」・・・昔は、中共と言ったんだなぁ。
二十四孝のいくつかの逸話(八っつぁんがまぜっ返すのだが)が盛り込まれ、最後まで聞きごたえがある。
与太郎話も得意だ。現代から見れば、差別的表現があるが、大目に見るしかない。
ひとつは、「孝行糖」。
「孝行糖、孝行糖、孝行糖の本来は、ウルの小米に寒ざらし・・・」。
登場人物によって声色を使い分ける金馬の真骨頂。
マクラの、「世の中は、澄むと濁るで大違い。刷毛に毛があり、禿げに毛がなし。」
うまい!
もうひとつは、「金明竹」。
傘、猫、旦那と、次々に客が借りにくる。与太郎の手にかかると、旦那にサカリがついてしまう。よくできた話だ。
中橋の加賀屋佐吉方から使いに来た上方言葉の男の伝言。江戸弁で話したとしても、趣旨不明瞭だと思われる内容である。
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2010年8月27日金曜日
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