2010年9月28日火曜日

二十四孝

金馬の「二十四孝

八っつぁんが夫婦喧嘩をして,「出て行け~」というが,おかみさんから離縁状を書いとくれと言われ,書けないので大家の隠居に書いてもらいに行く。
おかみさんの肩を持った母親を八が蹴飛ばしたことを聞いた隠居は,二十四孝の話を持ち出して,親孝行の大切さを説く。

まずは王祥(おうしょう)の話。
継母が冬に鯉を食べたいというが,川に氷が張っていてとることができない。それを嘆いて裸になって氷上に腹ばいになると,氷が溶けて池の中から鯉が出てきた(「臥氷求鯉」という言葉になっているようだ)。そんなわけがない,体の熱で氷が溶けたのなら体が水中に沈んで「王祥が先に往生しちまぁ」と八が言うと,親孝行を天の感ずるところだ,と隠居は言う。

次に孟宗(もうそう)の話。
鯉と同じような話で,雪の中から筍が出てきたという話。
八は,「唐(もろこし)のお袋は食い意地が張ってやがる。鯉だの筍だの安いものばかり食いたがる。シビの中トロでも食いてぇと(言えばいいのに)」とまぜっ返す。「シビの中トロ」というのは聞き慣れないので調べたら,大型のマグロのことをシビというようだ。確かに,行きつけの店で「シビ」としてマグロがメニューに載っていた日があった。

郭巨(かっきょ)の話。
貧乏で,老母が孫のことを思って食べ物を孫にやってしまう。「子のかけがえはあっても(またつくることができる)親のかけがえはない」と言って,ある日,山に子を生き埋めに行ったら金の釜(延べ棒)が出たという話。

呉猛(ごもう)の話。
蚊帳が買えないので,裸になって「したみ酒」を体に吹きつけ、「心ある蚊ならば母を食わずに我を食え」と言い,母親が蚊に刺されないようにしたという話。八は,俺ならしたみ酒を2階に吹き付けて蚊が集まったら梯子をはずすと茶化す。「したみ」酒とは、枡などからしたたって溜まった酒、または飲み残しの酒のことをいうようだ。

王ぼ王裒(おうほう)?)の話。
雷嫌いの母の死後、墓参りに行くと天俄かにかき曇って初雷。墓石を抱いて「王ぼ、ここにおわします。ご安心あれ」と言うと、亡母が喜んだか墓石がグラグラ動いたという話。

次々といろいろな話が出てきて,聞き飽きない。

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パリの思い出
パレ・ガルニエ
(オペラ座)

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