第212回上方落語研究会(府立文化芸術会館)の席に出かけた。
① 桂鈴々(りんりん) 「動物園」
桂雀々の二番弟子の女性。
かわいらしい顔立ち。
虎の皮をかぶる仕草を熱演していた。
② 笑福亭鶴笑(かくしょう) パペット落語
パペット落語とは何ぞや,と思っていたら,人形を使った落語だ。
パペットをネット検索して納得。パペットマペットという芸人もいたな。
三蔵法師(鶴笑自身)の他,孫悟空(膝人形など)や赤牛の怪物などが登場する噺。
客席も自分も,腹を抱えて笑った。
膝を立てたり,ひっくり返ったりの肉体演技。
昼間も二席やって,大変なんだと。
お笑いは奥が深い。
イラクに旅立つということで,「はるか」に乗るために4席目の予定を繰り上げにしてもらったとのこと。
ネット検索したら,「国境なき芸能団」を実践しているようだ。
後の米二から,生きて帰れないかもしれないと言われていた。
③ 桂佐ん吉 ~お題の名づけ親はあなたです
中川家の弟のような風貌。
新作落語で,ウェディング・プランナーになった女性が主人公。
元彼のマザコン男が,新しい婚約者を連れて,主人公が勤める結婚企画会社(主人公がその元彼と訪ねたところ)にやってくる,という話。
この話に客がお題をつける,ということで,選ばれた題は
「ウェディング・プランナー」。
平凡・・・
後の解説で,「代書屋」をモチーフにした話とのこと。
新作だからか,ところどころで言葉を噛んでしまうところが惜しかった。
(仲入り)
④ 桂米二 「除夜の雪」
真打登場。
米二は,初めて聞いたが,うまいと思った。
大晦日に酒を飲みながら銭を数える住職がいる寺が舞台。
その寺の古株の小坊主が主人公。
檀家の伏見屋の若御りょんさんが,借りていた提灯を返しに来る。
しかし,御りょんさんは,その前に,不釣り合いを責める嫁いびりに耐えかねて,首を吊って死んでいたのだった。
幽霊だから,降りやんだ雪に足跡が残るはずもない。
笑わせる話ではないが,本当の大晦日に聞いてみたいと思わせる噺だった。
誰の言葉か思い出せないが,
「どうなと信濃の善光寺」
というフレーズが頭に残った。
⑤ 桂紅雀 「不動坊」
故・枝雀の弟子。
見方によっては,前原外相もどきの男前の噺家。
この前,文我で聞いた噺だが,紅雀の「不動坊」も,面白かった。
利吉が銭湯で湯に浸かる場面。熱い湯で,「湯が食いつく」という実感が感じられた。
間抜けなヤモメ三人組+これも間抜けな幽霊役の講釈師も,素直に笑えた。
幽霊役が顔に唐辛子で血の痕をつけられたのを,
「朝帰りの海老蔵みたい」
と言ったタイムリーなクスグリもよかった。
18時半開演,21時前閉演で,時間もちょうどよい落語会だった。
次の上方落語研究会も来てみたいと思った。
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2010年11月30日火曜日
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