2011年8月5日金曜日

神田紅梅亭寄席物帳 その2

愛川晶の「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズ。
第一弾の「道具屋殺人事件」の三話に続き,第二弾の「芝浜謎噺」の三話を読了した。

①「野ざらし死体遺棄事件」,②「芝浜謎噺」,③「試酒試(ためしざけだめし)」の三話。

ちょっとうまく行き過ぎと思う部分はあるが,ふんだんに出てくる落語や落語家にまつわる話,読んでいて飽きない。
主人公の寿笑亭福の助が「野ざらし」や「芝浜」の改作に挑むのだが,「芝浜」の勝五郎が,女房の「芝の浜で財布を拾ったというのは夢だ」という嘘を信じたという根拠が希薄だ,という視点は,なるほどと思った。
③の「試酒試」で,芝浜の勝五郎夫婦の年齢の話が出てくる。三木助のCDで聞いたときは,結構年配(四十代くらい)かと思ったが,五街道雲助のをテレビで見たとき,3年の間に夫婦に赤ん坊ができていたという設定でちょっとびっくりした。古典落語でも,いろいろな解釈ができるのだと,この本を読んで改めて思った。

今は,第三弾の「うまや怪談」にとりかかっている。

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